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著者:内倉真一郎
印刷・製本:株式会社イニュニック
製本:上製本
サイズ:297 mm × 210 mm
ページ数:54P
刊行日:2022年2月1日
販売価格:3,500円(税別)
第二弾 『Early works 2: Portrait』
KANA KAWANISHI GALLERYより文章抜粋。
「Early Works 2: Portrait」は、内倉真一郎の初期作品から人物ポートレートに軸を置く〈私は自分に恋をした 新しく産まれる自分に〉、〈肖像〉、〈人間図鑑〉の3シリーズをまとめた作品集。
〈私は自分に恋をした 新しく産まれる自分に〉(2002年)は、内倉の写真家としてのデビュー作でもあるセルフポートレート。カメラの前にナルシシズムをも隠さずに裸で構える姿は、写真家として生きていく自己表明でもあります。その一方〈肖像〉(2010年)及び〈人間図鑑〉(2011年)は、老若男女の様々な被写体をモノクロームでストレート撮影しながら独特の在り様を捉えたポートレート群であり、内倉が現在進行形で更新を続ける最新作にも通じるシリーズです。・
選び抜いた被写体のアイデンティティの上に、徹底的に自分の美意識(妄想と言っても良い)を上書きして演出した大判の肖像写真群は、逆説的に途方もなくストレートである。(...)セクシーでもあり滑稽でもある典型の毒によって、アイデンティティという毒を制するのだ。毒が毒を解毒することで、逆説的にも、ただの素人たちが残る。どこにでもいる他者たちが、アイデンティティをきれいに取り除かれて、裸の同等性において立ち現れるのである。
(清水穣・写真評論家「批評のフィールドワーク: 日本現代美術観測」より抜粋)